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「幽霊人命救助隊」
 高野和明著「幽霊人命救助隊」は説明しにくい。
幽霊とタイトルにあるが、決して恐い話ではなく、四人の幽霊が団結して自殺しそうな人を助ける話。
幽霊に元気づけられるというのも変な話だが、死んだ経験のある幽霊の言う事には説得力があるともいえる。
会話はコメディぽく、期限までに100人を助けなければならないのもまるでゲーム感覚だ。
しかし、自殺という重たくなる問題なのにユーモアを交えて軽く、しかしまじめに捉えている。

 幽霊物という設定はお話ではよく出てくる。
映画では「ゴースト」、「居酒屋ゆうれい」、「ふたり」とかをすぐに思い出すし、小説では有栖川有栖「幽霊刑事」、重松清「流星ワゴン」というのも面白かった。
どれも感傷的な気分にさせられるものが多い。
それは、幽霊とは実体のない心だけの存在なので、自然と心の通い合いというところに話が向くからではないだろうか。
口に出せずにいた相手の気持ちを知り、生前の自分を顧みる姿には共感する。
どんなに伝えたくても今は自分の思いを伝えられないのはひどく切ない。

 フィクションのお話では幽霊は便利な存在でもある。
ストーリーをホラーにも、人情話にも、コメディにもすることができ、時代を選ばない。
物悲しくもあるが、特殊な能力を持ち楽しいこともある。
誰の目にも移らなかったり、他人に乗り移ることもできたり、なんたって2度と死ぬ事のない不死身のヒーローだ。
ただ今回の物語では、幽霊らしくないところもある。
移動は徒歩で、乗り物や建物には人が開けてくれなければ入れない。
多分足もあるのだろう。

 手に取ると分厚い文庫ではあるが、軽妙な語り口は読みやすく厚さを感じさせなかった。
特に病院のおばあちゃんのエピソードではうるうるときた。
読後感もよく、私にとっては読んでよかったと思わせる作品だった。
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こんにちは。同じ本の感想記事を
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| 藍色 | 2010/10/13 2:19 PM |
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幽霊人命救助隊 高野和明
夕方までは死なないでください。僕たちが必ず助けてあげます。 大学受験に失敗して首吊り自殺し幽霊となった裕一は、同じ立場の三人と共に、...
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