スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | -
「猫」という本
評価:
大佛 次郎,有馬 頼義,尾高 京子,谷崎 潤一郎,井伏 鱒二,瀧井 孝作,猪熊 弦一郎
中央公論新社
¥ 580

 『』とは、猫との生活を作家が記録した短編集。
井伏鱒二、谷崎潤一郎、壺井榮など有名な著者が並ぶ。
 でも読み始めたのは、はじめにの文章で、「猫のようにすばしっこく、チャンスを逃すと消えてしまいますよ」
と上手く乗せられたからだ。

 この本は昭和29年に発行されたものをもとにしている。
少し前に書評番組で神津カンナさんが、「復刻版のいい所は、その時代を感じられる所だ」とおっしゃっていた。
その意見にとっても納得し、頭に残っていたのもこの本を選んだ理由だろう。

 タマとかミケといった名前、縁の下や縁側のある住環境、ネズミを捕るというお役目など、今は全く変わってしまった。
なんだかサザエさんを思い出す。
逆に、飼うことに乗り気でなかった人が、じゃれ付かれて魅了されていくさまは今も同じだろう。
私は猫を飼った経験はないが、情景が目に浮かんだ。

 猫のおかしな行動を描写している、とりわけ女性の作品が面白かった。
「正直なところ私は猫に飼われている」と始まる坂西志保『猫に仕えるの記』『「猫族の紳士淑女』に笑った。
熟したオリーブが大好物で一気に30粒食べてしまったり、湘南電車に魅力を感じる猫に、毎晩お伴をおおせつかって見に行ったり。
どの作品にも共通しているのは、猫ならどれも同じ習性だろうと思っていると、一匹ごとに性格がまるで違っている点だ。
そして、そこに人っぽさを感じ、とっても親近感を覚える。
ねこ鍋や空箱に飛び込む動画など猫に癒される人は現代でも多く、この作品もその1つとして親しまれてほしいと思う。

JUGEMテーマ:読書


| | 23:33 | comments(0) | trackbacks(0)
「身近な雑草のふしぎ」
 「抜いても 踏んでも 生えてくる」という表紙に苦笑した。
森昭彦著「身近な雑草のふしぎ」という新書だ。
図鑑だと見たこともない美しい花が並ぶが、これはタイトル通り散歩で見かけるような草が多く載せられている。
だから書いてある植物の特徴は、今後自分の目で確認することができるだろう。
名前の由来などが気になる私は、そういった雑学要素も楽しめた。

 外来種が増えることによって在来種が減っているように思われがちだが、人間の影響の方が大きいことに気づかされる。
ガーデナーでもある著者の文章には、雑草への愛情?はたまた苦情が繁殖し、「ふふふん」と思わず鼻で笑ってしまった。
無知識なブログの記事に引用させてもらおうという打算的なところもあったが、読みやすかったので植物に関心のある方にお薦めしたい。
JUGEMテーマ:読書


| | 23:33 | comments(0) | trackbacks(0)
年末助け合い運動
 大掃除は蛍光灯をサッと拭いておしまいとさせていただいている。
蛍光灯をはずして拭いていると、表面に拭きあとなのか傷なのかがわからないようなのがあり気になった。
曇空で玄関内側だったので「暗いなあ」と思い、パチンとスイッチをつける。
そこでやっとこの拭いている蛍光灯のスイッチだったと気づいて苦笑いをする。

 こんなことを書きたくなったのは向田邦子さんのエッセイ「霊長類ヒト科動物図鑑」を読んだからだ。
そのなかに「助け合い運動」というお話があった。
老眼鏡を買いにいき「おひとつでよろしいですか?」とたずねられた。
靴下やパンティじゃあるまいし穴があくわけじゃないだろうと威厳をもって結構と答える。
しばらくたつと眼鏡枠の小さなネジがゆるみだし、しめなおそうとするが焦点が合わない。
結局老眼鏡を直すには、もうひとつ老眼鏡がいるのが判ったという話だ。
ほかにも納戸にしまい忘れた懐中電灯を探すために、懐中電灯があれば便利だというのもあった。
決まった置き場所にしまっておけば事足りるはずが、同じものがいるところが助け合いということだった。
本来笑うところかもしれないが、かたずけ下手な私は強く共感してしまった。
 そんな話を思い出しながら蛍光灯を拭くために懐中電灯を持ってこようかと思い、はたとひらめいた。
蛍光灯を持って蛍光灯のつく明るい部屋へ移動すればいいだけだった。

JUGEMテーマ:日記・一般


| | 16:59 | comments(0) | trackbacks(0)
2008年おすすめ小説ベスト3
  JUGEMトラックバックBOXのテーマ「2008年おすすめ小説ベスト3」を私なりに選んでみた。
それではさっそくベスト3をカウントーダウン!。

第3位:狼花 新宿鮫/大沢在昌
一匹狼の刑事新宿鮫が盗品をさばく泥棒市場を追うハードボイルド。
最近読了したので印象に残っていることもある。
読書中も麻薬がらみの事件が毎日のように報道され、文中の言葉「犯罪は進化している」がとてもリアルに感じられた。

第2位:死神の精度/伊坂幸太郎
ブログを振りかえると、今年唯一感想を残した小説はこれだけだった。
なので今年1番共感した作品ともいえる。
主人公の死神が対象の人間が死ぬべきかどうかを調査するという一風変ったお話。
いろんな味の短編が詰まっていて、伊坂幸太郎らしいユニークな作品だった。

第1位:西の魔女が死んだ/梨木香歩
おばあちゃんのところへあずけられることになった中学生のまい。
田舎での二人の日々を通して幸せな心のあり方を描く。
最後の言葉に涙し、読後感がすがすがしかった。
併禄の「渡りの1日」も楽しく2008年といわず、ずっとおすすめしたい本だ。

JUGEMテーマ:読書
| | 17:31 | comments(0) | trackbacks(0)
死神の精度 (文春文庫 (い70-1))
 主人公が死神という一風変ったお話。
死神といえばデスノートのリュークやハリーポッターに出てきたのとかを想像する。
しかしここに出てくる死神は外見は全く人間とかわらない。
彼らの仕事は対象の人間を1週間調査し、「可」か「見送り」を電話で伝える。
可ならその人は翌日に死をむかえる。
 死神の判断基準がどこにあるのかわからない。
1つあるとするなら面白いことに死神はみな音楽が好きらしい。
伊坂幸太郎らしいユーモアがつまった6つの短編は、千葉という死神が毎回出てくる。

 1番好きなのは「恋愛で死神」。
そのなかで人間界にうとい死神が男に「恋愛とは何だ?」と問うと。
「たとえば、自分と相手が同じことを考えたり、同じことを口走ったりするのって、幸せじゃないですか」
食べ物や映画や音楽に同じ感想を持っただけでつながりを感じ、私もとっても嬉しくなる。
このブログを続けているのも同じ理由だと思った。

 今日は昼前からまとまった雨が降り続いた。
千葉という死神の仕事の日は、いつも雨が降るらしい。
この雨もひょっとしたら千葉が降らせているのかもしれないと思ってしまった。
JUGEMテーマ:読書


| | 23:59 | comments(0) | trackbacks(0)
今日のつぶやき
評価:
リリー・フランキーとロックンロールニュース
宝島社
¥ 1,365
 「笑っていいとも」にリリー・フランキーさんが出ていたときに、タモリさんが「今日のつぶやき」という本をぱらぱらめくり、これだけ紹介したいと読み上げた。
「鼻をかんだら米が出た 
今日米食ってないのに」

妙に共感し大笑いした。
 「今日のつぶやき」はリリーさん御自身のサイトロックンロールニュースに投稿されたものをまとめたものだ。

 黒い表紙に銀色でタイトルが印刷された小型の本はエッセイ本のようであるが、内容はまえがきにある通りしょーもない。
だがぷーっと吹き出してしまう。
三年分ものつぶやきは、とても一気に読めず脱力させられっぱなし。
匿名なのでかなり赤裸々になっている。
笑えるもの、ちょっと哀しいもの、告白めいたもの、下ネタまでさまざまだ。
私は下ネタぽいのより自虐的なのがつぼでした。
つぶやきとは誰に聞かせるものでもないが、ちょっと誰かに聞いて欲しい感じもする。
心のナレーションみたいなものだろうか。
 著名人(みうらじゅん、松尾スズキ、くるりの岸田繁など)のつぶやきもちりばめられていて、どれも本人らしさが出ていて面白かった。
JUGEMテーマ:読書


| | 16:33 | comments(0) | trackbacks(0)
やさぐれぱんだ 1 (1) (小学館文庫)
 文庫の中身は、ぱんだと少年?との掛け合い漫画だった。
山賊著「やさぐれぱんだ」はウェブサイトszwgから2005年に書籍化され、最近さらに文庫にまとめられたものだ。
四コマ漫画風で読みやすく、ぱんだのものすごい勘違いぶりが面白い。

 パンダといえば白黒の模様だけでかわいいものだが、少年に比べると、体がかなりでかく威圧感がある。
でも人気キャラクターにあやかろうと、いろいろと変装を試みている。
この先、人気者になるかどうか見とおしは灰色だが、がんばれやさぐれぱんだ。
| | 00:05 | comments(0) | trackbacks(0)
キマイラの新しい城 (講談社文庫)
 作者の殊能将之さんは「ハサミ男」の巧妙な作品の印象が強かったが、今回読んだ「キマイラの新しい城」はがらりと変わっていて面白かった。

 名探偵石動戯作(いするぎ ぎさく)が中世の騎士の亡霊を成仏させるため、750年前の密室の謎に挑むミステリー。
夢枕獏のキマイラシリーズのファンなのでキマイラというタイトルが気になった。
キマイラとは、ギリシャ神話に登場する頭と胴体はライオン、尻尾は蛇、背中には山羊の頭がついている怪物のことらしい。
ひとつ勉強になった。

 そもそもなぜ取り憑かれたかと言えば、アミューズメントパーク社長が目玉としてフランスから古城を移築した際に、亡霊も付いて来てしまったらしい。
文中にもあるが社長とシャトー(城)のだじゃれのようだ。
 終始社長は亡霊に取り憑かれているが、恐い要素はまったくない。
フランス人亡霊は日本語がうまく聞き取れず、東京は「トキオーン」、六本木ヒルズは「ロポンギルズ」と呼ぶ。
そんな怪しげなフランスなまりを交えながらの時代がかった口調はコミカルだ。

 「えーっ!」なオチに思わず苦笑してしまった。
読み返すと確かに伏線がはってある。
この意外な結末をぜひ読んで欲しい。そしてもし笑えなくても怒らないでください。
ミステリー的な謎解きの面白さもさることながら、読み物としての楽しさを追求した作品になっている。
この本は笑えるミステリーだ。
| | 00:00 | comments(0) | trackbacks(0)
S M T W T F S
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930 
<< June 2017 >>
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
関心空間
   
なかのひと
 
フィードメーター
フィードメーター - PocketDays あわせて読みたい
PROFILE